外国語の簡単な習得方法(TED動画)
英語を学ぶ人にぴったりなTED動画を見たので紹介です。
20言語を習得しているマシューさんが、外国語の簡単な習得方法を解説してくれている動画です。
また、彼は言語学習のコンサルなども行っているとのこと、説得力あります。
TEDの動画は英語字幕・日本語字幕が完璧に設定されてますので、学習教材用にもおすすめです!
▼目次▼
外国語習得における3つの誤解
マシューさんは、外国語を習得するにあたり多くの人が勘違いをしている3つの神話を紹介しています。
外国語は難しすぎ
learning a language is simply too difficult
多くの人は、小さいころから外国語に触れていないと完璧な習得は難しいと考えてしまいますが、いつ勉強を始めるかはまったく関係ないそうです。
むしろ大人は学び方を知っているので効率的に習得ができるとのこと。
また動画の最後らへんで、
「言語は未知の世界のものと思われがちだが、本当はとても親しみやすい領域だ」
と話しています。
確かに、今私が話している日本語と同じように、他の人がしゃべっている言語ですから、「日本語の違うバージョン」だと思えば、すごく身近な存在です。
外国語は自分に関係ない
languages are simply irrelevant
マシューさんは、外国語を習得することで様々な良い効果があると紹介しています。
仕事も上手くいき収入が上がるし、メンタルも良くなるし、アルツハイマーの予防にもつながるのだとか。
さらに、出会いも増え、その国の人に親切にしてもらえる、といった良いことも起こります。
複数言語を扱える人は、適応能力に優れていて、問題解決能力も高く、さらにマルチタスクも得意という研究結果もあるそうです。
こんなにいい効果があるなんて、全然自分に関係なくはないですね?
その言語が話される場所に移住しないと習得できない
you have to be an expat and be in a place where the language is constantly spoken
今、英語ができない自分について
「英語を使わなくても生活できる日本にいるから上達しないんだ。英語圏に移住したらもっと上達するのに」
って思うこと、正直あります。(言い訳がましい)
もちろん、英語圏に移住したら英語を使わないと生きられないですから、おそらく嫌でも上達するとは思います。
しかしマシューさんは、移住する必要は全くなく、外国語習得のための近道(shortcuts)があると言っています。
外国語習得のための近道3つ
では、その近道とは何でしょうか?
似ている部分を分析し、そこに焦点を当てる
analyze the similarities, focus on similar elements
言語って、元の成り立ちが同じものであれば、型や文法は似てくるのだそう。
例えば、英語はゲルマン語が起源になっているので、同じゲルマン語から派生した
英語・ドイツ語・オランダ語・デンマーク語・ノルウェー語・スウェーデン語・アイスランド語
あたりはすごく似ているらしいです。
韓国語も、日本語と同じ文法ということを聞いたことがありますが、それも漢字語という同じ語源から派生した言葉だからですね。
型がわかると、その言葉の意味を推測しやすくなり、習得が早くなるとのこと。
日本語と英語は、語源が違うから苦戦する人が多いのかもしれません。
でも逆に、英語が習得できれば、それ以外の北欧、ヨーロッパの言語の習得が楽になるということ!
さらに日本語ネイティブなので、韓国語、マレーシア語、ベトナム語、インドネシア語などは習得しやすいと言われています。
そう考えるとなんか楽しいですね。モチベーション上がります。
とにかくシンプルに
keep it simple
ここの章を理解するのが私には少し難しかったのですが、「言語って意外とシンプルだから難しく考えるな」ってこと?と捉えました。
すべての言語にはシンプルな要素があり、時制が少ない言語もあるし、シンプルな型から派生していろいろな単語・文法になっている言語もあるとのこと。
そういう意味では、日本語ってすっごい複雑なのかも。
自分に関係するものを学ぶ
keep it relevant
関係のない単語を覚えるのではなく、自分に関係のある単語を覚えるべきだ、とのこと。
これはその通りだなあ。
以前、『英語日記BOY』を購入して読んだのですが、似たようなことが書いてあった気がします。
自分に関係のない単語や文法を学んでも、実際に使う場面がないし、モチベーションも下がるので、
- 自分の日常を英語で話せるようになる
- 独りごとが英語で言える
- 伝えたいことが英語で言える
ことを優先して学ぶべきですね。
外国語学習を日常の一部として組み込め
マシューさんは、外国語学習で重要な要素は「時間」だとし、毎日30分の学習を推奨しています。
まとめて30分でもいいし、小刻みに時間を取っても良い。通勤・通学の時間とか、待ち時間とか、本当に空き時間に勉強するのがよさそうです。
外国語でラジオを聞いたり、映画を見たり、音楽を聴いたり、でもok。
特に音楽は、言葉の抑揚やイントネーションに慣れることができ、曲を知って入ればすぐに語彙力アップになるのでおすすめだそう。
毎日ってきっつぅ…と思いそうですが、毎日することで
- 外国語に対する抵抗感がなくなる
- 学習効率が良くなる
というメリットを上げてます。
ちょっとでもいいので、毎日触れましょう…!
外国語習得のための 3 Golden rules
最後に、マシューさんが紹介する「3つのGolden rules」がありますが、これが結構役に立つ、というかすごく大事な要素でした。
その言語を使って生活する
live the language
話す、読む、書く、夢を見る、歌う、などの日常生活を外国語でやってみる。
(夢を見るは難易度高いですが)
上でご紹介した『英語日記BOY』でも、英語で独り言を言ってみるというやり方が紹介されていました。
とにかく使う!が大切ですね。
また、スマホやパソコンの設定言語を英語にしてみるのものおすすめだそう。
(最初はストレスたまりそうですが)
いっぱい間違える
make mistakes
間違えることで学ぶことがたくさんある、とマシューさんは言います。その通りですね。
上記で「外国語学習は大人になってからでも遅くはない」という紹介がされていましたが、なぜ子供の頃から学習している方が上達が早く感じるかというと「子供は失敗を恐れない」からだそうです。
他の方の英語ブログで、
「伝わらなくて悔しい」と思う回数が多いほど上達する
と書いてありました。その通りだなと。
大人になると失敗したくない気持ちが強くなってしまい、なかなか挑戦できませんが、
- 自分はまだ学び途中だ
- 完璧な人なんていない
と思って、どんどん間違えましょう。
楽しむ
make it fun
これが一番大事だとマシューさんは言っています。
楽しくないと続かないし、モチベーションも上がらないですよね。
なんで中学・高校で英語の授業を受けていたのに上達しなかったかというと、完全に「面白くなかった」に尽きるのではないかと思います。
人からやらされて苦痛な10時間の学習より、自分から進んで楽しみながらやる1時間の学習のほうが絶対に上達するような気がします。
最後にマシューさんが、海外の面白い言い回しについて紹介していたのですが、こういう言い方の違いや表現の違いを知ることができると、その言い回しができた背景はもちろん、もっと広くその国の歴史・成り立ちについても知りたくなりますよね。
そういう好奇心が、上達の一番の近道なんだろうなあと思いました。
最後に
最後の「楽しむ」が個人的にはすごく心に刺さり、英語以外のどの分野にも言えることなんじゃないかなあと思いました。
何事も興味を持つこと、大事ですね。